【コーチング】第7回 3大コーチングスキル
3大コーチングスキル
▶リスニング スキル
▶リフレクション スキル
▶パワフルクエスチョン スキル
リスニング スキル ~1~
コミニュケーションでもっとも大事なことは、話すことではなく聴くことから始まります。
目の前の人が伝えているメッセージ(それが言語化されているにしろ、していないにしろ)を聞き手が正しく捉えることなしに、その人のもとめているものを共に探ったり、質問したりすることはできません。
このとき、リスニングとはただ黙って相手の話を聞くだけとは限りません。
本質をとらえるために、コーチは言葉以外のあらゆる情報を、五感と、五感以外のいわゆる第六感も使い、聞き取ります。
リスニングは、コーチングのもっとも核となるスキルです。人は誰でも”歌うべき歌”を持っており、その歌を歌うことを渇望しています。
リスニングとは、ただの音声としての声ではなくその人の本質、魂の声を聴くことです。
他の誰かが本当にあなたの魂の声を聴いてくれる経験は非常に深淵な経験です。この経験は貴重なもので、クライアントにとってコーチングを非常に価値あるものにします。
リスニングには、3つのレベルがあります。
レベル1:主観的リスニング(聞きてのミラーバック)
・聞いている側が関係・興味のあることを焦点を当てている
・聞いている側にとっての意味に集中している
・聞いている側の見方や経験が入る(色眼鏡、主観的)
・話し手の満足度は低い
共感して聴いているつもりが、相手が何を伝えたいのかをキャッチせずに、ただただ自分の意見や体験をかぶせてしまってる、言いたいことを言う、話のボールを自分のものにしてしまっているようなこともあります。
この場合の、話している相手の満足度は低く、極端には話を聴いてないで自分のことばかり話しているように相手に感じさせる場合すら往々にしてあります。
例)クライアント「本がなかなか読めないんですよ」
コーチ「そうですよね~ 手を付けるまでが時間がかかりますからね。自分もそういうところがありますよ」
例)クライアント「今の仕事が本当に自分に合っているのかなって、思うことが最近多くなったんですよ」
コーチ「その気持ちわかりますよ。私も今の仕事を選ぶ前はよくありましたから。」
主観的リスニングは、本質の深淵を捉えることなく、ほとんど聞いていないのと同じ状態が続いてしまうこともしばしばあります。
レベル2:客観的リスニング(話し手の言葉のミラーバック)
・話している相手の関係・興味が有ることを探し焦点を当てている
・話している相手にとっての意味を探すことに集中している
・聞き手の見方は経験は入らない(色眼鏡、主観はない)
・話し手の満足度は高い
例)クライアント「本がなかなか読めないんですよ」
コーチ「なんとか本を読み進めようとしているのですね」
例)クライアント「今の仕事が本当に自分に合っているのかなって、思うことが最近多くなったんですよ」
コーチ「今の仕事が自分に合っているのかどうか疑問がでてきたのですね」
会話に方向性があり、コントロールできています。
「それでそれでどうしたんですか?」という本質を知ろうとする聞き手の姿勢が、より話しての情報を引き出します。
会話が堂々巡りしたり、話のボールの奪い合いが起こらず、話し手の前進に集中しています。
レベル3:直観的リスニング(話し手の本質やエネルギーのミラーバック)
・行間を読み取る
・話されていない事・その話の本質をまさに”聴き取る”
・口調、声のトーン、雰囲気、エネルギーのレベルも全身で感じ取る
・話し手が明確に気づいていないことさえも言う(=スタークオリティ)
・話し手と聞き手が深いレベルで繋がる
例)クライアント「本がなかなか読めないんですよ」
コーチ「読書を習慣にして、自信を持ちたいのですね」
例)クライアント「今の仕事が本当に自分に合ってるのかなって、思うことが最近多くなったんですよ」
コーチ「自分はもっとできるんじゃないかと、可能性に気づき始めたのですね」
この直観的リスニングは、信頼関係があることが重要です。
また、ヤマ勘でやみくもに連発するようなことも価値が薄れます。
話し手のミラーバック以上のGift(=話し手の本質にせまり、エンパワーメントするような関わり)を届けるために、感性を磨きましょう!
コーチングでは、レベル2以上の聴き方をします。
クライアントは逆にレベル1の状態でいることが求められます。
距離感の使い分けを大切にしましょう!
矢内綾乃